タクシーやセダンのシートカバー(レース生地)はなぜ今もある?汚したらクリーニング費が必要?

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タクシーについてよくある質問

最近のタクシーはトヨタのJPNタクシーや日産NV200など、セダンに限らずハッチバック車も増えつつありますが、個人タクシーも含めて主流はセダンです。

タクシーはこのハッチバック車も含めて、レース生地のシートカバーをシートに被せています。

また、セダンが大勢を占めていた30年以上前の昭和の時代、レース生地のシートカバーを施したセダンをよく見かけました。

今でも、クラウンやスカイラインなどの新車にオプション設定があるほどです。

タクシーはほぼ全ての車両で、また市販車のセダンでは今でもオプション設定もあるレース生地のシートカバーはなぜ今も存在するのか?

そこで今回は、「レース生地のシートカバー」について取り上げます。

この記事に書いてあること

タクシーがシートカバーを取り付ける理由

どんなときに汚れる?洗濯は?汚れがあまりに酷いときは?

市販車のセダンにレース生地のシートカバーを見かけなくなった理由

など、一般の方はほとんど知らないタクシーのシートカバー事情について、現役ドライバーが解説しています。




タクシーがシートカバーを取り付ける理由

2017年にトヨタからタクシー専用車として市販されているJPNタクシーもレース生地のシートカバーが取り付けられています。

車種により、前席はシートの上半分をカバーするハーフタイプで、後席はそのハーフタイプと全面をカバーするタイプと2種類あります。

タクシーにはなぜ、シートカバーを取り付けるのでしょうか?

 

汚れても取り替えることでシートをキレイに保てる

タクシーは不特定多数の乗客を乗せるため、シートの表面はすぐに汚れます。

剥き出しであれば汚れは目立ちますし、シートはお客様が直に触れるところですので、清潔・綺麗に保たねばなりません。

シートカバーを取り付けていれば、汚れても取り替えることができ、シート本体はキレイな状態をキープできます。

 

白のレース生地は清潔に見えて高級感もある

白のレース生地にはなんとなく高級感があるように見えてしまうもので、清潔感もあります。

後部座席のドアを開けた際に、白のキレイなシートカバーが目に入ると、清潔なクルマであるという印象を受けます。

また、昭和の高度成長期、クルマや家電製品などの贅沢品は、今とは異なり高級品でした。

クルマやステレオ・テレビに黒電話など、管理人が子供の頃の昭和50年代でも、レース生地のカバーやステレオの上面などにカバーが掛けてあったのを記憶しています。

そのような高級品に対してレース生地のカバーを掛けるのも、ひとつの流行であったのかもしれません。

 

長年の慣習

タクシーは昔から、シートにはレース生地のカバーが取り付けられていました。

日本では長年の習慣から、タクシーにはシートカバーが取付けられているものであると、潜在意識にありそれをいきなりやめるのは、違和感もあります。

例えば、タクシーに花柄のシートカバーが取り付けてられていたら、

「何これ!?汚れは目立たなくても実際にこれキレイなの?」

と、一瞬座る前に思うのではないでしょうか。

 

タクシーのシートカバーが汚れたら・・・

タクシーのシートカバーが汚れたら、キレイに洗濯してあるものと取り替えますが、その頻度や誰が洗濯するのか解説します。

 

洗濯は一括してクリーニング業者が回収

シートカバーが汚れて取り替えると、それをタクシー会社では定期的にまとめて、クリーニング業者へ出します。

例えば1カ月に1回、汚れたシートカバーをクリーニング業者が回収して、洗濯したシートカバーを持ってきます。

タクシー会社により異なるかもしれませんが、私が所属する会社ではリース契約のような形態を取っており、例え嘔吐や失禁されて汚されても、それをそのまま業者が回収し、(恐らくそれは廃棄して)代わりのシートカバーを持ってきます。

 

シートカバーの取替頻度

シートカバーの取替頻度は、汚れ具合と乗務員個人の判断にもよりますが、週1~週3に一度くらいは取り替えます。

10~20分程度で取替は可能ですが、ドアを開けっ放しで行うため、雨の降っている屋外では車内に雨が入り込み車内が濡れるため、屋根のあるところで行います。

当然ながら後席の座る面、直接お尻が当たる面が最も汚れやすいので、その部分のシートカバーのみ、自分で何枚か確保しておいて、そこだけ取り替えると、背もたれ部より目に入る面積が大きいのでキレイに見えます。

それなら、2~3分程度で済みます。

ある種裏技を使って、前後席のシートカバー全てを取り換えなくても、キレイに見せることはできます。



どのようなときにシートカバーが汚れるか?

シートカバーをすぐに取り替えなければならなくなるような、汚れ方をするときは大体以下の5つです。

  • 嘔吐や失禁したとき
  • 泥酔して乗車前に地べたに座り込んでいると、シートに座った時点で酷く汚れる。(雨の日は最悪)
  • 車内で飲食して、食べカスや飲料をこぼしてシミになる。
  • 小型のスーツケースを車内に持ち込み、平気でシート上に乗せる。
  • 稀にお年寄りの方で、小さな虫が車内に侵入したとき、シート上で叩き殺してシミになることも。

ここで言いたいことは、スーツケースをお持ちのお客様が乗車されるときは、トランクを開けてそこへ入れるように促すのですが、小型のスーツケースの場合、車内へ持ち込まれる方も少なくありません。

それ自体は構わないのですが、無造作にシート上に放り投げるようなお客様も極一部います。

乗務員はこれをされると、はらわたが煮えくり返ります。

というのは、スーツケースのキャスターは、表面がゴムで覆われており地面を転がしているので、最も汚れている部分です。

おまけにゴムなので、シート上に乗って接触すると特殊な汚れ方をして、まず汚れが取れません。

よって、即シートカバーを取り替えなくてはならなくなります。

足元に置かれる分には全く問題ありませんが、シート上に無造作に放り投げたりして、キャスターがシートカバーに接触するようなことは、絶対にやめて下さい。

 

嘔吐などによるシートの交換

後席のシートは容易に取り外すことができるため、嘔吐や失禁により異常にシートが汚れたときはシートごと取り替えることもできます。

タクシー会社によっては、中古品を予備に所有していたり、「廃車にした部品取り車両」からシートを外して取付けることもあります。

⇒「廃車にした部品取り車両」の解説はこちらをクリック!

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市販車のセダンにシートカバーを見かけなくなった理由

レース生地のシートカバーは、平成になった頃から徐々に廃れていきました。

平成の初頭、18歳でクルマの免許を取り、初めて購入したのが中古のマークⅡでしたが、購入したときそのレースのシートカバーが付いていたのですが、即取り外し廃棄したのを記憶しています。

理由としては、

  • どうしても見た目が「年寄り好み・おじさんくさい」イメージになる。
  • 現代においてはシート自体の品質や性能が向上し、防水防汚加工を施すことが可能になった。

などの理由で廃れてしまったのではないでしょうか。

ただ、今でも年配の方には一定の需要があるため、セダンやコンパクトカー、営業車には今でもオプションで購入可能な車種もあります

また今では、どのような車種でもネットで注文して、製作してくれる業者さんもあります。

 

まとめ:タクシーでは清潔感・高級感・長年の慣習・シートをキレイに保てる

最後にまとめると、

タクシーがシートカバーを取り付ける理由として、

  • 汚れても取り替えることで、シートをキレイに保てる。
  • 白のレース生地は清潔に見えて高級感もある。
  • 長年の慣習。

シートカバーが汚れたら、

  • タクシー会社の場合、一括してクリーニング業者が回収し洗濯後に持ってくる。
  • 取り替え頻度は、汚れ具合を見て乗務員個人の判断にもよるが、週1~週3に一度くらい。

市販車のセダンにレース生地のシートカバーを見かけなくなった理由として、

  • 年寄り好み・おじさんくさく見える。
  • シート自体の品質や性能が向上した。

といったところでしょうか。

タクシーのシートカバーの取り替えも乗務員の仕事のひとつですが、理不尽に汚されると口に出すかどうかは別にして腹が立ちます。

 

取り替えると真っ白でキレイなのですが、白なのでやはり汚れは目立ちやすく、汚れると程度にもよりますが、頻繁に取り替えなくてはならなくなります。

気をつけていただければ、幸いです。

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