タクシー運転手が料金メーターを入れ忘れた!乗客はいくら支払い義務があるのか?

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タクシーについてよくある質問

タクシーに乗務していると、お客様が乗車されたときに、ごく稀に料金メーターを入れ忘れることがあります。

疲れてきたり他所事を考えていたりすると、やらかすことがあります。

例えば、お客様が乗車されて目的地まで到着したときに、料金メーターを入れ忘れていたことに気付いた場合、その運賃の支払いはどうなるのでしょうか?

そこで今回は、料金メーターを入れ忘れていたときの運賃の支払いについて、解説します。

この記事に書いてあること

「タクシー運転手が、料金メーターを入れ忘れる理由やその際の支払い」について現役ドライバーが解説しています。




タクシー運転手がメーターを入れ忘れる理由

運転手の不注意により、メーターを入れ忘れていたというのは程度の差はあれ、誰でもやらかすことはあるでしょう。

お客様が乗車後、走り出してしばらくしてから気が付くこともあれば、最悪、目的地へ到着後に気が付くこともあるかもしれません。

ではなぜ、運転手にとってお金を稼ぐ上で最も大事な、メーターを入れ忘れることが起きるのか?

その理由について、運転手の心理も含めて紐ときます。

 

目的地やルートがいまひとつ明確でないとき

目的地が不明であればナビに入力するとはいえ、特にお迎えに行った時などは、そこから最短距離・最善のルートを考えながら走行していると、会話好きのお客様などでは、気を取られてメーターを入れ忘れることもあります。

 

他所事を考えていたり、疲労による集中力の欠如

他所事を考えていたり、基本的に長時間労働になるので、疲労してくるとボーッとして忘れることもあります。



タクシー運転手がメーターを入れ忘れたときの支払いは?

例えば、お客様がタクシーに乗車後、運転手がメーターを入れ忘れて走り出し、目的地に到着する前後で、メーターを入れ忘れていたことに気が付いたと仮定します。

目的地に到着後メーターを入れて、初乗り運賃(ワンメーター)が¥650で、通常のメーター料金は、¥3,000くらいの目的地であったとした場合、お客様は¥650または¥3,000をどちらを支払わなければならないのでしょうか?

 

法的には乗客は通常の運賃を支払う義務あり

タクシーにお客様が乗車して乗務員が了承すると、タクシー側(法人/個人)と乗客の間に「旅客運送契約」が成立します。

⇒「旅客運送契約」の解説はこちらをクリック!

「乗客は…降車の際に既定の運賃を支払う義務を負う」とあります。

法的な解釈としては、「既定の運賃」とは、乗車して距離と時間に応じて加算される運賃であり、メーターの表示料金は、その料金を表示しているのに過ぎず、あくまで運送してもらった距離に応じて発生した料金を支払うのが原則となります。

国土交通省が定めている「一般乗用旅客自動車運送事業標準運送約款」の5条1項には、タクシーが乗客を乗せて発進後(旅客運送契約が成立後)にメーターを入れた前提で、『運賃および料金は、メーター表示額による』と明記されています。

では、メーターを入れ忘れていた場合、法的な解釈として上記約款の適用範囲から両当事者の合意からすれば、実際に乗車した分の運賃を支払うことになるようです。

ただ、タクシー側にも過失があるため、過失相殺になる可能性もありますが、法的には通常の同等額の運賃を乗客が支払う義務があるということになります。

 

実際には通常の料金を請求しにくい

法的には、運転手が料金メーターを入れ忘れたとしても、距離相応分の運賃を支払う義務があるようですが、実際の現場での運転手の対応について解説します。

これはケースバイケースで、運転手の判断に委ねられることになります。

対応としては、以下の3つになります。

  • 通常のメーター表示料金(¥3,000)と、同等額の運賃を請求する
  • 通常のメーター表示料金(¥3,000)から、メーター表示額(¥650)の間の運賃を請求する
  • 料金メーターを入れ忘れていたとしても表示額(¥650)のみ請求する

ではそれぞれの対応について解説します。

 

通常のメーター表示料金(¥3,000)と、同等額の運賃を請求する

これは、運転手により個人差が出ます。

タクシー運転手のほとんどは歩合制のため、個人タクシーはもちろん、会社に属していてもある種「個人事業主」であるため、対応はその個人に委ねられています。

よって、例えば運転手の特徴が、

  • 社交的な性格
  • 交渉や話が上手

またお客様の特徴が、

  • 常連様やよくご利用される方
  • 人がいい

またその場の雰囲気が良い・話が盛り上がるなどでは、通常料金と同等の運賃をお支払いいただけるかもしれません。

要は、運転手個人やお客様の特徴、その場の空気で変わってくるので、一概に言えません。

 

通常のメーター表示料金(¥3,000)から、メーター表示額(¥650)の間の運賃を請求する

一つの例として、目的地へ到着後に、

「表示額は¥650ですが、メーターを入れるのを忘れていました」

「通常、¥3,000くらいですが、自分が悪いので¥2,000で結構ですのでお支払いいただけませんか?」

と、そのお客さんを見て判断して言う運転手もいるでしょう。

入れ忘れたことを伝えると、「いつもこれくらいの料金だから」と相応分の料金を自主的にお支払いいただく方もいるかもしれません。

メーターを入れ忘れたのは運転手の過失であるとはいえ、通常料金と同等の金額をお支払いいただきたいのが本音ですから、メーター表示額(¥650)より上の金額を請求する対応となります。

 

料金メーターを入れ忘れていたとしても表示額(¥650)のみを請求する

乗務員の不注意でメーターを入れ忘れたのですから、その表示額分しか請求はしないという対応になります。

なぜなら、トラブルに発展するのは目に見えているからです。

例え、法的な見解では通常のメーター料金金額相当分の支払い義務が生じるとしても、お客様からすれば「メーターを入れ忘れたお前が悪いやないか!」となってしまい、トラブルになる可能性が高いのは明白です。

よくご利用されている方は目的地までの金額は知っているので、「いつもより安い」などと言われるでしょう。

乗務員はトラブルに発展することを、できるかぎり避けなければなりません。

運転手に過失がある以上、メーター料金金額(¥650)以上の請求はトラブルに発展する可能性が高く、表示されている料金金額のみお支払いいただくという対応になります。

 

まとめ:メーターを入れ忘れると運転手の判断に委ねられる・通常かかる運賃は請求しづらい

最後にまとめると、

  • タクシー運転手は、お客様乗車後にメーターを入れ忘れたり、途中で気付いてメーターを入れるのが遅れることも、時にはある。
  • 法的には、運転手の過失でメーターを入れ忘れていたとしても、通常かかる運賃と同等の金額を支払う義務があると解釈できる。
  • 実際には、メーターを入れ忘れたのは運転手の過失であるため、メーター表示金額以上の請求はしにくい。
  • 最終的には、運転手個人の判断に委ねられる。

といったところでしょうか。

運転手は誰しも多かれ少なかれ一度は経験して、「もったいないことをした・損をした」と反省して、二度とやらなくなります。

と言いたいところですが、人間ですので忘れることもあります…。

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