未経験からタクシー運転手を志すとき、どこのタクシー会社を選んで面接を受けるか、どこの会社に就職したいか、をまず思い悩むのではないでしょうか?
ここで大事なことは、自分でなんとなく良さそうな会社を選んで、面接を受けるのは絶対にやめて下さい。
あとで後悔することになりかねません。
まずはあらゆる意味で情報を集めること。
管理人も、タクシードライバーに転職を考えたときに、まず「会社説明会」を聞きにいきました。
誰でも気軽に参加できる「会社説明会」を受けて、事前に調べて納得したうえで、面接を受けて新たな一歩を踏み出しましょう!
そこで今回は、タクシー運転手へ転職することを志したときの情報集めの第一歩である、「会社説明会」の受け方や質問はどのようなことを聞けばいいのかなどを解説します。
この記事に書いてあること
✅未経験者がタクシードライバーを志すならまず「会社説明会」を聞きに行くことをおすすめする理由
✅「会社説明会」の内容は「面接」を受ける際の質問事項と共通しており、何を質問すればよいか?など、現役ドライバーが解説しています。
タクシードライバーに未経験から転職するならまず大手の会社を選ぶ
一般的に、中小零細規模のタクシー会社より、大手の会社を選んだほうが稼げますし、二種免許未所持なら取得もさせてくれたり、ブランドイメージもあります。
また大手のタクシー会社は、会社説明会を定期的に開催していることも多く、それだけ求人に力を入れているということに繋がります。
まずは、大手のタクシー会社を選び、その中で会社説明会をしているところを調べた上で、出向いて話を聞きに行きましょう。
ホームページで(HP)告知していることも多く、ハローワークでも掲示板に掲示されていたり、職業相談をすると教えてくれたりします。
タクシー会社大手は会社説明会を定期的に実施している
会社説明会を受ける・聞きに行くことはとても大切です。
異業種からタクシードライバーを志すにしても、業務・勤務形態や、いくらくらいの月収・年収になるのかもよくわからないのが実状ではないでしょうか。
管理人も、自身が所属するタクシー会社のHPを観て、ハローワークの会議室の一室を2時間程度貸切って説明会を行っていたので、30分程度、人事の採用担当者から説明を受けました。
また、未経験者ではなく現在タクシー会社に在職中の方でも、待遇やいくら稼げるかなど聞くことはできます。
ただし、タクシー会社の方針により異なりますが、経験者や現在タクシー会社に在職中の方においては、 面接は断られることもあります。
なぜなら基本的に、未経験者しか採用しないという方針の会社もあるからです。(例外も多々あります)
要するに、
未経験者がタクシードライバーを志すなら、業界や待遇などを知らずに面接を受けるのではなく、知っている人に聞いたり、事前の会社説明会を受けるなど、ある程度の情報を集めて理解・納得してから、面接を受けるようにしましょう。
タクシーへ転職する説明会の服装や会場と流れ
「会社説明会」を開くぐらいですから、ある程度の規模のタクシー会社です。
会社の規模などにより多少異なりますが、何十人も集まるようなものではなく、数人程度ですから、不明なところは納得いくまで質問しましょう。
服装
会社説明会を受けたからといって、必ずしもそのタクシー会社の面接を受けなければならないことはありません。
基本的には、面接を受けるのではないですから、私服でも構いませんし、履歴書も必要ありません。
会社説明会を受けた後で納得すれば、希望者のみ面接を受けることも可能です。(タクシー会社により異なります)
但し、面接を受けるのであれば、予めスーツの着用と履歴書を持参していきましょう。
会場と説明会の流れ
会場は、その会社の本社または営業所、若しくは公共施設やハローワークの会議室などになります。
また、時期によっては合同企業説明会などでも、タクシー会社が参加していることもあります。
そして、どこのタクシー会社でも採用担当者が一通り説明をされて、質疑応答に入ります。
タクシー会社の求人説明会の質問内容
タクシー会社が求人目的で説明会を開催するとき、内容やどんな質問をすればいいのか、具体的にまとめてみました。
歩合
売上の何%が自分の給料になるのか?自身の給料に直結することなので、会社説明会でも担当者は強調して説明されると思います。
歩合率や計算方法は各タクシー会社によって異なります。
例えば、
- 入社して半年間は通常より歩合が低い。
- 入社後の年数により、歩合率が変動する
- 売上が1万円変わると、歩合率も変動する。(例:45万円=45%・50万円=48.5%)
- 欠勤すると歩合が変動する。
など。資料は配布されるかもしれませんが、一覧表などわかりやすくまとめた資料をみせてもらうといいでしょう。
資料は配布されたとしても、社外秘にしたい部分はあとで回収されます。
メモを取り、納得いくまで質問することをおすすめします。
細かい計算はさておき概略、自身の売上(営収)の約50%が給料になると考えて差し支えありません。
ノルマ
努力目標という指針にしている会社もあれば、最低限この金額ラインのノルマに達していないと、会社が赤字になる計算になり、その金額をノルマに設定している会社もあります。
売上がゼロであったなら、給料はゼロなのかといえばそうではありません。
会社により異なりますが、基本給の支給や保険の加入、および事務・配車・営業等の間接部門の維持をしていくために、ドライバーには売上を上げてもらわなければならず、最低限の金額を算出してその金額をノルマとしている会社も多いです。
月間または一日の平均・最高売上(営収)
平均売上(平均営収)
月間または一日(一乗務)の平均売上を聞けば、自分がその会社でどれだけ稼げるかの目安になります。その会社のレベルがわかると言い替えてもいいでしょう。
最高売上(最高営収)
また、最高売上(営収)を知ることで、頑張ればこのくらいは稼げるという目安になります。
何れも都市部と地方とで金額は、大きく異なります。
勤務形態(出庫~帰庫時までの拘束される時間や残業など)
会社により異なりますが、都市部と地方とでも勤務形態は変わります。
タクシー稼業は一日の拘束時間は長くなります。特に地方では時間をかけないと、売上は上がりません。
また、拘束時間を9時間程度にして、残業を含めた月間の稼働時間を299時間に抑えればOK、最低限のノルマはクリアして下さいねというスタンスの会社もありますし、一日の拘束時間を長く設定している会社もあります。
(1)日勤 → 朝から夕方頃まで
(2)夜勤 → 昼・夕方頃から深夜または明け方頃まで
(3)隔日勤務 → 朝から明け方頃までや昼頃から朝9時頃まで(約20時間勤務)
隔日勤務は大きく分けると、以下の3種類。
- 朝6時出庫~翌日深夜2時帰庫
- 朝9時出庫~翌日早朝5時帰庫
- 昼13時出庫~翌日朝9時帰庫
勤務形態は、地域や会社により異なります。
都市部では隔日勤務を採用している会社も多く、他にも日勤・夜勤を交代制にしている会社もあります。
カーナビ
最近は、GPS配車システムとカーナビが連動していることも多く、その場合は、車両のカーナビを活用すれば問題ありません。
ただ、会社によってはコストの問題により、カーナビが付いていないこともあるかもしれません。
今時、カーナビは必須で当たり前の時代ですし、ないと仕事にならないと言っても過言ではありません。
無線配車のときは、ナビに目的地までのルートが表示されるので、個人宅であってもスムーズに迎えに行くことが可能です。
また、乗込みでもご予約のお迎えでも、場所がわからないことなど新人の頃は頻繁にあり、困った時は特に重宝します。
もし、車両にカーナビが無いという会社であれば、ポータブルのナビなら5インチで3万円程度で購入可能です。
個人的には、パナソニックの「ゴリラ」は、サンヨー時代から含めて累計販売台数も多く、使いやすさは抜群です。
ワンセグTVが付いており、NHKと地元のローカル局ならばアンテナを立てれば映りますし、SDカードの差し込みスロットが裏面にあり、別売りのSDカードを差し込めば、動画や音楽の再生も可能です(MP3/MP4)。
※動画再生に関しては、画面の大きさをPCで加工する必要があります。
タクシー車両はどんな車種
その会社の説明会を聞きに行っているということは、その会社のタクシー車両を気にかけて見ているでしょうから、どんな車種を使用しているのかは、大体知り得ていると思います。
以下、LPGを燃料としたタクシー専用車種です。
トヨタクラウンセダン
廉価版の「コンフォート」が最も普及しており、その上級仕様車として「スーパーデラックス」「スーパーサルーン」があります。
恐らく多くのタクシー会社で、「コンフォート」で乗務することになるのではないでしょうか。
ドライバーとして実務的な長所は、エンジンの静かさとトランクの荷物の積み下ろしです。
ここ20年くらい市販されているセダンと同様に、荷物の積み下ろしが容易なように、膝程度の高さまで持ち上げれば、出し入れができます。
重いスーツケースをお持ちのお客様も少なくなく、サービス業でもあるので基本的にドライバーがトランクに荷物を積まなければなりません。
お客様にもよるのでケースバイケースですが、ドライバーにとっては体の負担が少なくなります。(中には荷物を触ってほしくないと言って、自分で積み下ろしされる方もいます)
日産セドリックセダン
クラウンセダンと比較して、エンジン音もやや大きめで、高さがやや低いので室内は狭く、トランクリッドの形状的に、荷物は腰の高さくらいまで持ち上げなくてはならないため、重いスーツケースの積み込みは相当しんどくなります。
設計が1987年と古く、当時のセダンはこのようなセダンが一般的でした。
トヨタJPNタクシー(トヨタジャパンタクシー)
2017年から発売された車種なので、都市部を中心に代替えが進んでいますが、新人の間はあまり乗務させてもらえないかもしれません。
またこの車両の場合、車椅子のお客様を、車椅子ごと乗車させることができるため、その方法などしかるべき講習を受けなければ、乗務することができません。
日産NV200(タクシー仕様車)
売れていないので街で見かけることは少ないです。
一番の欠点は商用バンをLPGを燃料とした「タクシー仕様車」のため、パッと見タクシーに見えないことが指摘されています。
上記LPGを燃料としたタクシー専用車種が9割程を占めていますが、その他にもタクシー会社によっては燃費の良さからハイブリッド車のプリウスやカローラフィールダー、シエンタ等、ガソリン車でもアイシスなどのミニバン系も、多く使用されています。
専用のタクシー乗り場の有無
これもタクシー会社により異なります。
例えば、電鉄会社が親会社になっているタクシー会社(中部圏では名鉄・関西圏では近鉄等)では、その沿線で優先的に待機が可能になっていることも多いです。
また、専用乗り場が多い会社は、ライバルが少ないので付けて待つ時間が、比較的短時間で済むメリットがあります。
繁華街や観光地などでも、その一角を所有または賃借していて、そのタクシー会社専用の乗り場としていることもあります。
専用の乗り場=どこの乗り場(待機場所)と契約しているかも、稼ぐ要素として重要です。
事故や修理費用の負担
何となく聞きにくい事ですが、重要なことですので理解納得しておかなければならないことです。
とかく会社説明会や面接では疎かにしてしまい、待遇面とりわけ「いくら稼げるのか?」に焦点が行きがちですが、自家用車であれタクシーであれ運転する以上は、事故や自損で当ててくることは、避けられないことです。
会社が全額負担してくれるのか?一部負担か?全額自己負担か?
また、自己負担となる場合は、事故の大小にもよるが一括払いを除き、給料から天引きされる額はいくらくらいになるのか?営収の何%か?など、ある程度把握しておくべきです。
万が一大事故を起こした時の修理費はどうなるのかということも、しっかりと考えておきましょう。
二種免許未所持者の取得養成
タクシーで乗務するには、普通第二種免許を取得しなければなりません。
未所持の場合、条件付きで一定規模のタクシー会社であれば全額負担で、二種免許を取得させてくれるところも多いです。
現在は、自動車教習所で二種免許取得のコースがあります。(通学または合宿免許)
タクシー会社で指定される自動車教習所で短期間で取得できるように、カリキュラムを各個人で組んでもらって、卒業検定を合格し、その後各都道府県の免許センターで二種免許を取得します。
免許センターでは、自動車教習所の卒業検定を合格しているので、実技試験は免除となり学科試験を合格すれば、晴れて二種免許が取得でき即日中に交付されます。
ただし、二種免許の取得費用が20~30万円程かかるため、1年以内で自己都合で退職すると、その費用は全額自己負担しなければならない等、会社により取り決めがあります。
二種免許取得期間中はタクシー会社に出社しているのと同じことなので、日当が一日数千円から一万円程支給される会社もあります。
福利厚生
独身寮・食堂・仮眠室・シャワー、最近は女性ドライバーの採用も多いので、女子更衣室等の有無。
また、あっても施設や設備が古く、非衛生的とまでは言わずとも、清潔度が低いこともあるので、利用したい方は見せてほしいとお願いするのも有効な手段です。
社内の職種異動
タクシー会社の職種は、ドライバーだけではありません。
中途採用者の転職で、事務系に就くのは難しいかもしれませんが、お客様からご予約の電話があると、タクシー車両に無線配車する「配車係」という職種があります。
特に年齢が比較的若い方は、最初はドライバーとして入社したが、配車係をやってみたいと考える方もいるかもしれません。
また、配車係を求人募集しても人が集まらないなど、人手不足に陥っているケースでは、最初はドライバー兼任で受け入れてもらえることもあります。
配車係は人によって向き不向きがありますが、ある程度パソコンが触れてキーボードで文字入力ができ、常識的な電話応対力があれば従事することは可能です。
社内での昇級・昇進
会社は人間性や実績・経験年数・年齢に応じて、役職を付けることにより責任を持たせて組織をまとめるリーダーを選出します。
会社により名称は様々ですが、乗務員→乗務班長→乗務助役など昇級していき手当がいくら付いて、どういった組織運営・指示命令系統になっているのかなども大切です。
年齢にもよりますが、乗務員・ドライバーのままというところもあります。
また大手ならば、本社勤務や事務職、社内研修等における教育係的な立場や、ゆくゆくは営業所長・副所長など昇進の道はあるのかなども興味があれば聞いておくのもよいでしょう。
営業エリア
そのタクシー会社が営業可能な地域で、どの範囲までが営業エリアなのか把握しておきましょう。
その市内全域なのか、隣接する区や市のどこまでかなど、決まりごとがあります。
都市部では、そのエリア内を流していれば(空車走行)、無線配車される可能性は高くなります。
入社祝い金
最近は就職支度金のような形で「入社祝い金」を支給するタクシー会社も増えています。
人手不足が深刻なタクシー業界において、人材を集める特典としていますが、「入社祝い金」の有無や支給されるのであれば、いつ、いくらもらえるのか?を明確に聞いておきましょう。
金額も数万円~20万円などとバラつきがありますし、一度に全額支給ということはなく、段階的に支給される会社がほとんどだと思います。
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組合
規模の大きい会社は労働組合があり、入社すると同時に組合に加入し、組合費を月々の給与から天引きされます。
組合費の有無や加入は強制か任意か?会合や活動の参加および代議員の選出なども、聞いておいて損はありません。
まとめ:大手の会社説明会を聞きに行く・私服でOK・ある程度の下調べをしておく
最後にまとめると、
- まずは大手のタクシー会社を検討する。
- 大手のタクシー会社は「会社説明会」を定期的に開催しているところも多い。
- 「会社説明会」のみ聞きに行くときは私服でOK。但し、その流れで「面接」を受けるのであればスーツの着用と履歴書を持参する。
【会社説明会で必ず聞いておくこと】
- 歩合・ノルマ・売上(営収)・勤務形態・カーナビや専用乗り場の有無・車種・事故や修理費用の負担・二種免許未所持者の取得養成・福利厚生・社内の職種異動および昇級/昇進・営業エリア・入社祝い金・組合について、しっかりと聞いて把握する。
といったところでしょうか。
「会社説明会」で聞く項目はイコール「面接」で聞く項目でもあります。
いずれにしても、人生を左右する節目の決断であり、わからないことは積極的に聞くようにしましょう。
また「タクシー専門の求人サイト」も活用しましょう。
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