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タクシー会社へ採用された後に未経験者が免許取得からデビューするまでの道のりを解説

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タクシードライバーに転職

面接を受けて採用されたあと、どのようにしてタクシードライバーとしてデビューするのか?二種免許はどう取るの?社内研修はどんなことを教わるの?など未経験者にはよくわからないのではないでしょうか?

そこで今回は、「タクシー会社へ採用された後に、未経験者が免許取得からデビューするまでの道のりを解説」と題して、採用後からまでデビューまでの道のりを順を追って詳しく解説します。

 

この記事に書いてあること

〈採用後の流れ〉

『採用→健康診断→二種免許取得→(地理試験)→社内研修(主に座学)→横乗り→デビュー』

今回は、採用後からデビューまでを詳しく解説します。




タクシー会社へ採用後の流れ

タクシー会社の面接を受けて、採用されたあとの流れが以下のようになります。

『採用→健康診断→二種免許取得→(地理試験)→社内研修(主に座学)→横乗り→デビュー』

※「地理試験」に関しては、都市部の一部地域で実施され合格しなければなりません。

 

未経験者は採用後、健康診断を受けて問題なければ、二種免許を取得します。その後、東京など都市部の一部の地域では地理試験を合格して、社内研修に移り、営業所でベテランドライバーの横乗り指導を受けたあと、いよいよデビューとなります。

経験者は採用後、社内研修および横乗り指導を受けますが、それらが一部簡素化または短縮化されることもあります。(会社により異なります)

 

健康診断

専門の健診機関または病院へ出向き、健康診断を受けます。採用されたあと会社の指示で健康診断を受けるので、費用は会社負担となることが多いです。(会社により異なります)

 

二種免許取得

会社が養成してくれる場合

未経験者において、入社後に会社が二種免許取得を養成してくれる場合、会社指定の自動車教習所へ通い(通学または合宿免許)、免許を取得するまでの流れをまとめます。

一般的に、普通第一種免許を取得するには、自動車教習所へ通い → 卒業検定に合格 → 運転免許センターへ出向き実技試験が免除されて → 学科試験を受験し合格 → 免許取得 となります。普通第二種免許を取得するのも、この流れと全く同じになります。

短期間(2~3週間前後)で取得するために、教習所へ入校後、自身の都合も考慮して教習所と打ち合わせをして、個別にカリキュラムを組んでくれますので、それに沿って受講していきます。

概ね入社して1年間程自己都合で退職しなければ、費用(20~30万円程)は会社が全額または一部負担してくれます。入社後に会社の業務命令として自動車教習所に通っているので、数千円~1万円程度の日当が支給されます。(会社により異なります)

 

自分で取得する場合

未経験者で、二種免許取得を養成してくれないタクシー会社に入社したい場合は、自費で取得するしかありません。

各都道府県の免許センターでいわゆる「一発合格」を目指すことも可能ですが、学科は合格できても、実技試験はまず合格できないと言っても過言ではありません。

特に二種免許はチェック項目もたくさんあり、自己流では到底合格できません。不合格の場合でも何が良くなかったのか試験官は教えてもくれません。

費用は20~30万円程かかりますが、自動車教習所に通われることをお勧めします。

 

地理試験

※東京や横浜近郊、大阪の一部エリアでは、「地理試験」に合格する必要があります。

それ以外のエリアは必要ありません。私は地方のドライバーで「地理試験」はありませんでしたので、ここでは割愛します。

 

社内(新人)研修

オリエンテーション

まず初めに会議室等で、人事・採用担当者からの説明を受けます。制服・スーツの寸法合わせ・必需品の支給や社内の規定および給与制度などの説明を受けます。

 

運転適性診断

全国に支所がある独立行政法人 自動車事故対策機構(NASVA)というところで、バス・タクシー等の自動車運送事業者の運転者を対象に、自動車の運転に関する長所や短所など「運転のクセ」を様々な測定により診断します。内容は概ね、以下の3つの項目になります。

①書面でのアンケートや質問

②1~3分間程度の時間制限の中で、例えば同じ図形をいくつ見つけることができるかなどのテスト

③ドライビングシュミレーターを使ってのテスト

後日「診断結果」が本人に提供され、上司から指導を受けます。結果をみると、自身の性格も含めた運転のクセがよくわかり、概ね当たっています。

 

社内研修

ここからが実質的な研修のスタートです。ドライバー歴が長いベテラン講師が、タクシードライバーとして必須のスキルを教えます。

 

経営者の理念・接客用語・安全宣言の唱和

出社して出庫する前に、『経営者の理念・接客用語・安全宣言』を唱和しますので、まずはここから教わります。例えば…、

経営者の理念:「お客様第一主義」「信頼がモットー」等

接客用語  :「ご乗車いただき、ありがとうございます」「かしこまりました」等

安全宣言  :「バック時は後方確認をしっかりする」「スピードを出さない」等

会社により異なりますが、概ね出庫前に上記内容を唱和します。

 

接客サービス・ドアサービス・緊急時について

接客サービス  :基本的な言葉使いや障害者への対応などを学びます。

ドアサービス  :現車で実際に、ドアの開け閉め・立ち位置・手の添え方などを学びます。

緊急時について :万が一、強盗事件等に巻き込まれたときの対処法について指導を受けます。

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メーター・端末・ナビ・プリンターの取扱い

研修室・会議室等に練習用のメーターや端末が設置されており、それを実際に手で触れてボタンを押すなどして覚えていきます。特に現金を扱わない場合の未収処理(チケット・クレジットカード払いなど)を中心に覚えていきます。(小規模の会社の場合は、現車で行うこともあります)

 

事故防止の研修

交通事故を防止する観点から、法令や事故事例を学習します。ドライブレコーダー搭載車の実際におきた事故や、ヒヤリハットの動画を観て、事故を起こさないよう学習します。




横乗り

『横乗り』とは、経験豊富なベテランドライバーが「横に乗る」つまり助手席に乗って指導をするということです。

初日から2~3日くらいは指導員(ベテランドライバー)が乗務して、助手席に新人ドライバーが乗って仕事内容を覚えます。その後、新人ドライバーが実際に乗務して、助手席に指導員が乗り指導をします。

期間は会社により異なりますが概ね1~2週間程度で、経験者はこの期間が短縮されることもあります。お客さんからわかりやすいように、各々「指導員」「見習い」などの腕章をつけます。

 

横乗り期間の売上は、自分の売上にはなりません

横乗り期間は、指導員の売上になります(指導員の身銭を取扱うため)。一人で乗務して初めて自分の売上に計上されます。ただし、出社して仕事はしていますから、決められた日当が会社から支給されます。

 

「横乗り」時の注意事項

特に初日など、助手席に座って指導を受けるときは、日中は眠くなりやすいので注意します。お客さんが乗り込まれたときは、元気な挨拶も忘れずに。

 

指導員から教えてもらう心構え

横乗り期間中に、わからないことは徹底的に聞かなければなりません。ある程度は説明してくれますが、自分から主体的に質問しないと、あとで自分が困ります。正直言ってわからないことばかりです。

 

指導員から教えてもらうこと

〈フリー待機制〉

その会社で定められたエリア内において、待機可能な場所で待機します。基本的に待機場所は自分で考えて、自由に待機場所を選びます。各タクシー会社の割当台数が決められている場所もあります。その場合、何台まで自社の車両が待機可能かなども覚えます。

 

〈定められた場所での待機制〉

予め待機場所が定められています。勤務時間も含めて、フリー待機制と組み合わせたりするなど、会社により異なります。

 

〈待機場所〉

待機場所は一般的に、駅・空港・ターミナル・港・大きな病院・繁華街・公共施設・ホテルなどです。タクシー会社によっては独自の待機場所もあります。

 

〈無線配車(配車ルール)〉

例えば、入社1カ月程度は無線配車無しという会社もあれば、入社半年間程度は無線配車を優先的に打つ会社もあります。また無線配車の優先順位については、待機場所で最後尾の車両や先頭車両、若しくは曜日・時間帯により入れ替わったりすることもあります。

会社が車両位置をGPSでリアルタイムに把握しているので、お客さんを待たせないようにするため、基本的にはお迎え場所に近い車両に無線配車をします。ただ、様々な理由によりそうでないことも多々ありますので、ケースバイケースになります。

⇒「GPS配車システムの特徴」についての解説はこちらをクリック!

※上記4項目については、会社によって大きく異なります。

 

〈ルートの取り方〉

当り前ですが、お客さんにご乗車いただいたら、基本的には最短距離で目的地へ向かいます。

どの地域でもそうですが、『タクシーがよく通るルート』があります。

道幅はやや狭いが、最短距離で混雑しにくいルートがありますので、そういったルートを横乗り期間中に覚えておくことが肝要です。

 

挨拶回り

待機時にクルマから降りて、先輩ドライバーに挨拶回りをします。個人的な考えとして、「横乗り」のときにこれが一番大切なことだと思います。既存の組織に新人がそこへ入るということは、挨拶回りをして顔を覚えてもらうのが最初にやるべきことです。

人間関係は第一印象が大事です。どのような職業でもそうですが、最初にしっかりと挨拶回りをしておかないと、自分が困ったときに助けてもらえなくなります。

待機の方法・ルートの取り方・社内外のルール(決まり事)・地理・接客・トラブル対処など、最初からわかるわけがありません。

なぜ、「挨拶回り」が大事かということを強調するかというと、こんな当たり前のことができない人が結構いるからです。在職中の会社へ入社してから5年程経ちますが、私よりあとから入社してきた人で2割程度は「挨拶回り」をしない、または「挨拶すらしない・できない」人がいました。

常識的には考えられないことなのですが、タクシー業界へは『何かがあって前職を退職して流れてくる』人が大半なので、一定数このような人は存在します。

デビューしてから数日経過して挨拶もしていないと、周囲がざわつきはじめ「あいつ、誰や?」ということになり、班長に促されてからようやく挨拶回りをするという状況になります。

こうなると、例えば待機場所で、その新人が先頭でお客さんが乗込んだ時に、場所がわからなかったりすると、なかなかクルマを発車させることができませんが、先輩ドライバーに助けてもらえなくなり放置されかねません。極端な話、村八分にされかねない状況になります。

実際に数名いましたが、こういう人は早かれ遅かれ辞めていきます。タクシードライバーは40代以上が多く、再就職して自分より年下の人も少なくないですが、年下であっても先輩ですから、挨拶回りはしっかり行いましょう。

班長やベテランドライバーだけが、先輩ドライバーではありません。

 

デビュー

ここまでの道のりを経て、いよいよ一人で乗務しデビューします。

 

まとめ

長くなりましたが、採用後の流れとしておさらいすると…、

『採用→健康診断→二種免許取得→(地理試験)→社内研修(主に座学)→横乗り→デビュー』

期間や内容は会社により異なりますが、概ねこのような流れになります。省略しましたが、寮完備の会社で寮に入る方は、採用後に入寮します。

一般的な会社では中途採用者は、短期間の研修を経て入社後にすぐ配属されると思いますが、タクシードライバーは二種免許取得や研修など一人で乗務するまでに相応の時間がかかります。

日当が支給されるとはいえ、この期間の収入は低いと言わざるを得ませんが、一人で乗務できるようになれば、自分次第で稼ぐことは可能です。

ぜひこの期間を乗り越えて、タクシードライバーとして踏み出してみましょう。

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