タクシー運転手は、時に釣り銭やチップをいただくことがあります。
お支払い頂くときに、「お釣りはいいです」とか「釣りはとっておいて」などと言われる釣り銭と、¥1,000~¥3,000程度のチップ(心付け)をいただくこともあります。
今回は、釣り銭やチップを月にどれくらいお客様からいただくのか?
また、それを稼ぐ方法について解説します。
この記事に書いてあること
✅お客様から一年間で、チップや釣銭をいただいた金額を公開!
✅釣り銭やチップで稼ぐ方法
など、現役ドライバーが解説しています。
タクシー運転手にとって「釣り銭=チップ」
お支払い時に「釣りはとっておいて」と言って降車されるお客様は、運転手にとってよくあることで、釣り銭をいただくということは、「チップ」をいただくことと相違ありません。
ちなみに「チップ」とは、規定料金とは別に、サービスを受けたことに対して心付けとして相手に渡す現金のこと(ウィキペディア引用)ですが、この記事では便宜上、上記の釣り銭も含めて、「チップ」とします。
タクシー運転手はチップを月にいくらもらえるのか公開!
管理人は、新人の頃から乗務中に、チップの金額や運行全般に関してノートに記録しておりデータとして残しています。
また同僚の運転手は、釣銭やチップをいただくと、別の入れ物にその金額分の硬貨や札を入れておくなどして、その日お客さんからいくらいただいたか、わかるようにしている人もいます。
ですが、運転手の多くは、そのときもらった釣銭やチップをありがたくいただき、その日は覚えていたとしても、記録していなければすぐに忘れてしまいます。
結局、釣り銭やチップをトータルでいくらお客さんからいただいたのか、把握していない運転手も多いのが実状ではないでしょうか?
今回は、2019年の一年間にいくら「釣り銭とチップ」をお客さんからいただいたのか、公開します。
【2019年】月別・お客さんからいただいたチップの金額
2019年 | チップの金額 |
1月 | \8,750 |
2月 | \6,460 |
3月 | \4,130 |
4月 | \6,810 |
5月 | \4,820 |
6月 | \2,690 |
7月 | \1,700 |
8月 | \4,330 |
9月 | \5,670 |
10月 | \3,590 |
11月 | \5,821 |
12月 | ¥5,970 |
合計 | \60,741 |
1カ月平均 | \5,062 |
細かく計算していくと、「塵も積もれば山となる」で、年間6万円、1カ月平均で¥5,000のチップが、手取り収入としてありました。
管理人は、地方の年収300万円以下のタクシー運転手ですから、都市部の稼いでいる運転手はもっと多いと推測されます。
チップで稼ぐコツ⇒丁寧な接客
タクシー運転手がお客様からいただくチップで稼ぐには、ベタですが、毎回ご乗車されたお客様に対して丁寧な接客を心掛ける、これが全てだと思います。
お客様の立場に立った接客態度により、この運転手なら数十円の釣銭ならくれてやる、親切にしてもらったから「コーヒーでも飲んで」と言って100~200円程度なら提供しようなどとと思われることもあるでしょう。
また、近い距離だからこそお客様は、「近くて申し訳ない」という心理になり、ワンメーター~三桁までの近距離客は、千円札1枚渡して、「お釣りはとっておいて」と言われることも、よくあります。
中には、釣り銭と合わせて千円札1枚足して、チップとしていただけることもあります。
ひとつひとつの仕事を丁寧に確実にこなしていくことが大切で、その積み重ねが、手取り収入につながっていきます。
タクシー会社によってはチップを受取って上納することも
タクシー会社によっては、お客様からチップを受取っても、運転手は自分の懐に入れることができず、帰庫時の納金のときに、合わせて「上納」しなければならない会社もあるようです。
車内の防犯カメラの映像を観れば、チップの受取りの有無はチェックは可能ですが、そこまでするか!と個人的には思います。
面接や会社説明会で、確認しておきましょう。
キャッシュレス決済導入による「釣り銭とっておいて」の減少
タクシーでのお客様の支払いは、実際に統計を取ったわけではありませんが、利用者の多い都市部はともかく、地方では実感として現金決済が9割以上です。
また、運転手のサービスに感銘を受けたりして、チップ・心付けを手渡したいとお客様が思ったとしても、現金支払いの場合は、財布を開くので紙幣や硬貨を出しやすく、「釣り銭はとっておいて」と言いやすいですが、スマホでのキャッシュレス決済では、そもそも財布を取り出さないため、別途釣り銭やチップをいただくことは、極めて少なくなることでしょう。
よって、釣り銭やチップをいただくことに関しては、やや減少する傾向にはなると推測されます。
まとめ:お客様からのチップはそのまま手取り収入になる
最後にまとめると、
- タクシー運転手がもらうチップは、一つの目安として、年間6万円・月平均5000円の手取り収入がある。
- 但し、地域・売上・時期・運転手個人の人柄/話術・良質な客を確保しているかなどにより、大きく左右されるので、一概には言えない。
- クレジットカードはもとより、○○ペイや電子マネーなどのキャッシュレス決済が徐々に広がりつつあり、運転手のチップの受取り額は減少傾向になると推測される。
- しかし、日本ではキャッシュレス決済があまり浸透していないため、運転手がチップをいただけることもよくある。
といったところでしょうか。
あらためて計算してみると、一度に釣り銭をいただく金額は少額であっても、塵も積もれば山となり、月間・年間で考えると、それなりの金額になります。
緊急事態宣言の解除後も、売上の減少に伴い、お客様からいただくチップも比例して減少したものの、感染防止のため、現金決済からキャッシュレス決済に移行するかといえば、そうでもないようです。
実感としては、ほとんど変わりません。
一回一回の釣り銭やチップをいただける金額は、少額であっても、トータルで考えると馬鹿にできない金額になります。
管理人が今のタクシー会社に入社した際ある先輩に、
「そのときの一回一回の仕事を確実にこなしていくことが大事。その積み重ねの結果が売上・収入になる」
と言われたことを今でも覚えていますが、釣り銭やチップをいただくことに関しても、そのまま当てはまります。
実際に「塵も積もれば山となる」ので、丁寧な接客を心掛けましょう。
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