タクシーに乗車されて、携帯電話で通話されたいときはよくあると思いますが、タクシー車内で通話する行為は、社会通念上の範囲でマナー違反にあたるのでしょうか?
そこで今回は、お客様がタクシーに乗車されて、携帯電話で通話されるときの注意点について解説します。
この記事に書いてあること
✅タクシー車内で携帯電話の通話に関するマナー全般について、現役ドライバーが解説しています。
タクシーで携帯電話での通話はマナー違反でない?
よく電車・バス等の公共交通機関に乗車していると、
「携帯電話のご使用は、他の人のご迷惑となりますので、ご遠慮下さい」
などと、自動音声や係員の声でアナウンスされています。
では、『他の人』がいない、タクシー車内での通話はどうなるのでしょうか?
結論から言うと、タクシー車内で乗客が携帯電話にて通話されることに関しては、問題ありません。
複数で乗車される場合は、身内や仲間内ですし、『他の人』に迷惑をかけるということでもありません。
携帯電話をかける際のマナーや注意点
電話をかけるときは運転手への声掛けが望ましい
タクシーに乗車後、お客様が電話を掛けるときは、運転手に
「今から電話をかけてもいいですか?」
などと言うと、丁寧な方だと思いますが、別に言っても言わなくても構いません。
半数以上は、運転手に断わりなく電話をされます。
電話が終わった後は終わった旨を告げる
ですが、電話が終わった後や、乗車後に電話をかけたとき(発信)およびマナーモードにされていて電話を受信したときも含めて、
「これは電話か??自分に話しかけているのか??」
と、お客さんや話し方によっては、一瞬判断に迷うこともあります。
運転手に話しかけるときは運転手さんと言う
乗車中にお客様が通話を終えて、その後何か運転手に聞きたいことがあったり、話しかけるときは、
「運転手さん、○○○○○○○○○○?」
と「運転手さん」と呼びかけてから話しかけていただきたいのが、正直なところです。
なぜなら、運転手は前を見て運転をしているので、乗客の携帯電話での通話が終了したのかどうかが、わからないときがあるからです。
声の大きい人が、「ほんなら、また!」とか「失礼します」とか、電話の切り際に言われると、通話が終了したことがわかるのですが、声の小さい人も含めて、運転に集中していると、通話が終了したことに気付かないことがよくあります。
その後、運転手に何か話しかけられても、「運転手さん」と最初に呼びかけていただかないと、電話でまだ話しているものと思い込み、自分に話しかけられていることに気付かないときがあります。
お客さんの方は、通話し終わっているので、運転手も聞いているから気付いているだろうと思っているかもしれませんが、こちらは、電話されていると思っているので、話しかけられても結果的に無視している、気付かない状態になってしまうときも時々あります。
まして運転席の後ろには、防犯ボードも取り付けてあり、最近ではコロナウィルス感染防止のため、ビニールシートで前席と後席を仕切っている車両も増え、換気を徹底するために、窓を少し開けていたりすると、聞き取りにくいこともよくあります。
まとめ:運転手の承認を得ずとも、携帯電話の通話は可能!
最後にまとめると、
- タクシー車内で、携帯電話での通話は可能。
- 通話するときは、運転手に声をかけるのが望ましいが、了承を得ずに勝手に電話をかけても構わない。
- 通話終了後に、運転手に話しかけるときは、「運転手さん」と呼んでから話しかけると、電話を切ったんだ、と運転手は認識できる。
- 運転手のお客様乗車中での通話は、当然NG。出くわしたらクレームをタクシー会社へ入れる。
といったところでしょうか。
お客様において、乗車中の携帯電話での通話は、複数人で乗車するケースでも仲間内であり、プライベート空間のため、「他の人」に迷惑をかけていないので、何ら構いません。
ただ、「アフターコロナ」において、マスクをしていないと飛沫が周囲に飛ぶため、口元を手で抑えるなど、隣の人への配慮をしていただきたいと思います。