最近は、政府主導でキャッシュレス化を推進していますが、タクシー業界にも既存のクレジットカードやタクシーチケット以外に、スマホで決済が可能な「楽天ペイ」が使用できるタクシー会社が増えてきました。
タクシー会社からすると、スマホ決済は低コストで導入でき、スマホの扱いに慣れた若年層にもタクシーを利用していただきやすい環境をつくり、新たな顧客獲得に有効な手段として、広がりを見せています。
私が所属する会社も、「楽天ペイ」が導入され、頻度はさほど多くはないですが、決済処理をする機会も増えてきました。
そこで今回は、タクシーで「楽天ペイ」で決済するにあたり、どのようなメリット・デメリットがあるのかをドライバー目線でまとめてみます。
この記事に書いてあること
✅タクシーで「楽天ペイ」を利用する方法、メリット・デメリットをドライバー目線から解説。
楽天ペイの使い方と手順
楽天が運用しているスマホ決済アプリのことで、クレジットカードを登録しておくことで使用できます。
楽天スーパーポイントが貯まり、期間限定ポイントも使えて、支払元を楽天カードにしておくとポイントが二重取りできるなど、楽天ユーザーにはポイント還元が良くお得感があります。
楽天ペイをダウンロード
ダウンロードやクレジットカード登録に時間と手間が必要ですので、事前(乗車前)にAppストアやGoogle Playで、ダウンロードしておきます。
ID/パスワード・クレジットカード情報を登録
手順に沿って必要事項を登録していきます。
利用可能なクレジットカード
〇全ての楽天カード(JCB / VISA / Mastercard)
〇その他、国内で発行された Visa, Mastercard
※楽天カード以外が発行したJCBカード、American Express、Dinsers Club、Discover、および海外で発行されたカードは利用できません。
詳細は「楽天ペイ」のサイトを参考にして下さい。⇒楽天ペイ https://pay.rakuten.co.jp/
後述しますが、支払い元を楽天カードに登録すると、利用毎にポイントの二重取りができるため、楽天カードの登録をおすすめします。
タクシーでの楽天ペイ利用方法
楽天ペイで支払いする手順をわかりやすく解説します。
(1)「楽天ペイ」アプリを立ち上げQR読取りを選択する。
(2)お客様自身が、タクシー車内に掲示されたQRコードを読取る。
(3)目的地に到着後、お客様自身が、メーター料金の金額を打ち込む。
※楽天ポイントが貯まっていて、使用する場合はこの段階で反映が可能です。
(4)決済ボタンが表示されるので、それを右へスライドさせる。
(5)決済ボタンの位置に決済番号4桁が表示されるので、この時点で決済が確定し、ドライバーにスマホ画面を見せる。(ドライバーは、その決済番号を控える)
(6)ドライバーが決済番号を控えた後、お支払い手続きは完了となり、スマホは閉じて降車していただく流れになります。
※ドライバーがお客様のスマホに触れることは一切ありません。決済番号を控えさせていただくのは、納金処理をする際に、必要であるためです。
タクシーでの楽天ペイ利用のメリット
タクシー利用時における楽天ペイのメリットは、他店舗で利用されるときのメリットとほぼ同じです。
ドライバー目線から考える唯一の違いは、出張時のビジネスマンが楽天ペイでお支払されても、領収書が発行されて、自分に利用(メーター)料金分のポイントが密かにゲットできること。
遠距離出張の多いビジネスマンが、同一の航空会社を利用してマイルを貯めるのと同様に、タクシーを利用してもポイントを貯めることができます。
領収書が出るため、出張時のビジネスマンも楽天ポイントが貯まる
現金支払いではないため、未収扱いになり基本的に「未収書」を発行しますが、「領収書」も発行が可能です。その場でプリンターにより領収書を発行するか、後日会社から正式な領収書を発行することも可能です。
※会社により異なりますので、事前にドライバーに確認が必要です。
今のところ、プライベートで利用される方と出張時のビジネスマンとの割合は半々といったところでしょうか。
スマホひとつでお支払い可能
現金・クレジットカードがなくても、スマホがあれば決済可能です。
楽天ポイントが貯まる・使える
楽天ペイ利用200円で1ポイント、さらに支払元を「楽天カード」にしておくと利用100円ごとに1ポイント貯まり、ポイントの二重取りも可能。また、お支払い時に、1ポイント1円相当として使えます。
支払いがスムーズ・スピーディー
慣れれば、現金支払いやクレジットカードより早く決済できます。
タクシーでの楽天ペイ利用のデメリット
タクシー利用時における楽天ペイのデメリットを、ドライバー目線から考察します。
決済処理ができないドライバーもいる
会社から指導・講習を受けているとはいえ、ドライバーにより理解度が異なるため、特に高齢ドライバーなど、スマホの扱いに疎いドライバーも中にはいて、決済処理ができないドライバーもいることがあるかもしれません。
実際、私は何度も決済処理をしているので手際よくできますが、お客さんから「運転手さんよく知ってみえるので、助かりました」と言われたことがありました。
ドライバーの中には、楽天ペイで決済されるのを面倒臭がって嫌がり、車内に掲示するQRコードをわざと掲示していないドライバーもいます。そのような場合、利用者は遠慮せず申し出て下さい。
全てお客さんのセルフサービス
お客さんのスマホで、お客さん自身がQRコードを読み取り、メーター料金金額を打ち込むので、スマホの扱いが煩わしい方には向いていません。
電波環境・通信制限により、利用できない可能性がある
楽天ペイの利用にはパケット通信料が発生し、お客さんの負担になります。
電波の環境が悪い、または通信制限がかかり通信速度が遅くなっている状態では、QRコードが読み取れないなど、不具合が発生する可能性があります。
取消し(キャンセル)がやや面倒
メーター料金金額を打ち間違えて決済ボタンを押してしまうと、一旦取消して、再度手順通りに正しい金額で入力していただくことになります。
※一週間以内に、楽天カスタマーセンターから取消し通知メールがお客さんに送信される旨を、ドライバーが伝えます。
まとめ
最後におさらいすると、
タクシーでの楽天ペイ利用のメリット
○領収書が発行可能なタクシー会社であれば、出張時のビジネスマンも密かに楽天ポイントが貯まる。
○楽天カードをお持ちで、支払い元を楽天カードに登録しておくと、さらにポイントが付与される。
〇スマホひとつで決済可能で、スピーディーにお支払いが可能。
タクシーでの楽天ペイ利用のデメリット
○日常、スマホを生活の一部として取り扱われている方にとっては、デメリットは特にないといっても過言ではありませんが、電波環境の状態や通信制限がかかっているときは、正常に動作しない可能性があります。
○楽天カードをお持ちでない方も、他のクレジットカードで登録はできますが、ポイント付与が楽天カード登録よりも少なくなります。
最近では、「楽天ペイ」で決済可能な店舗も増えてきており、タクシー会社においても比較的低コストで導入できるため、徐々に広がりつつあります。
以前は、楽天カードでお支払いされてもポイントは付与されず、ただクレジットカードで引き落としされるだけでしたが、楽天ペイではポイントが付与されるため、お客さんの中には喜んでみえる方もいます。
キャッシュレス化が進む現代において、スマホでのアプリ決済は、タクシー会社に限らず今後さらに普及していくことが予想されます。
近年なじみのある「楽天」のスマホ決済アプリが、タクシー会社に普及し始めており、今後発展していくことになるのではないでしょうか。
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