タクシードライバーをしていると、時折土日祝日に結婚式場から無線配車があり、式に出席した方が帰宅される際や二次会会場へ行くのに、タクシーチケットでお支払いをされるケースがよくあります。
そのチケットには、「寿 ○○家 △△家」などと印字されているのですが、普段タクシーを利用されない方にとっては、このタクシーチケットの使い方を知らない方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、結婚式の行き帰りや二次会へ行くときなどに、タクシーチケットでお支払い頂く際の注意点について解説します。
この記事に書いてあること
✅タクシーチケットの簡単な解説!
✅結婚式の招待でタクシーチケットをもらったときの使い方!
✅そのタクシーチケットをその場で使わずに、後日私用で使うとどうなるか?
について、現役のタクシードライバー目線で解説しています。
タクシーチケットとは?その仕組みや購入方法
冒頭でも触れましたが、実際にドライバーをしていると、一般のお客様でタクシーチケットで支払いをされる方は、会社組織等で役職付のような年配の方が多いため、新郎新婦の友人は若年層の方も多く、親類関係者でも使われたことのない方も多いのではないでしょうか。
そこでまず、タクシーチケットついて解説していきます。
タクシーチケットとは
タクシーに乗車後目的地に着いた際に、メーター料金の金額を記入して決済をするチケットのことです。
清算は後日まとめて一括で、契約者(結婚式のケースでは新郎新婦)に請求されます。
要するに、後払い決済システムです。
タクシーチケットの購入方法
タクシーチケットには二種類あり、タクシー会社が発行しているタクシーチケットとカード会社が発行しているタクシーチケットがあります。
タクシー会社発行のチケット
購入に関しては、タクシー会社に式場(のプランナー)が手配するので、問題はありません。大手の信頼できる車両数の多いタクシー会社と契約するケースが多いです。
そのタクシー会社(系列のタクシー会社では使えるケースもある)しか、基本的には使えません。
カード会社発行のタクシーチケット
VisaやJCBなど、カードを所持していれば、購入可能(事前に審査や契約等あり)です。
クレジットカード対応のタクシー会社であれば、まずどのタクシー会社でも使えます。
今回は結婚式でのゲスト用のタクシーチケットの購入ですが、その地域やタクシー会社等にもよりますので、式場のプランナーと相談されて、どちらを購入されるか決めるのが良いかと思います。
式場で執り行わない場合などは、個人で準備しなければなりません。
結婚式でタクシーチケットが使われる3つのケース
では、結婚式でタクシーチケットが使われるケースとはどんなときでしょうか?
いずれも経験談からまとめます。
最寄駅から遠い立地にある
地方では、最寄駅から遠いところに式場があることもよくあります。
特に郊外の広い立地におしゃれな外観の新しくできた式場は、駅から遠いこともあります。
このようなケースでは、招待客のご自宅または最寄駅にタクシーに迎えにきてもらい、到着後チケットでお支払い頂くことが多いです。
式場と披露宴および披露宴と二次会の会場が異なる
神社や教会で式を挙げるケースでは、披露宴会場はそれとは別の会場で行われることもあります。
結婚式場の敷地内に、二次会ができる洒落たレストランがある式場もありますが、それ以外のところでは、友人同士で二次会へ繰り出すのに、送迎用のバス・ワゴン車の他、タクシーを利用されるケースもあります。
招待客(ゲスト)が多い
招待客が多く、盛大に結婚式を執り行う際は、式場側のマイクロバスやワゴン車の手配をすることになると思いますが、それでも不足する場合は、タクシー会社に依頼することもあるようです。
結婚式でタクシーチケットをもらったときの使い方
結婚式のプランに、タクシーチケットを配布するか否か組み込まれていることが多く、式場が手配するため、予め「寿 ○○家 △△家」と印字されていることが多いです。
また、式の当日は主催者当事者が忙しいので、タクシーの手配は式場側がするケースも多いです。
ここでは、タクシーチケットのメリットや使い方、もしも使わなかったら・・・について解説します。
主催者側が招待客にタクシーチケットを渡すメリット
- 式場の送迎用のバス・ワゴン車を手配しない(またはそれらがない・できないなどの)とき、予めお車代として渡しておけば、招待客に交通費がかからない。
- 招待客にお車代として、現金を渡さなくてもよい。
- 主催者側として、気持ちよくおもてなしができる。
といったところではないでしょうか。
タクシー乗車時のチケットの使い方
一般的にはあまり使われたことがない方も多いと思いますので簡単に説明します。
本来は、お客様が自筆で、日付と金額、どこからどこまで(乗車場と降車場)と書いた上で、乗務員に渡し、お客様が未収書を受け取るのがタクシーチケットの正しい支払い方法です。
これは、お客様に金額等を記入してもらい、乗務員が不正をしないためなのですが、20年以上前とは異なり現代のタクシーはGPS配車システムにより、乗車と降車をした正確な位置と時間が、あとから調べればわかるようになっています。
その上で、近年では車内に防犯カメラが装備されていることが多く、音声も拾っており、照らし合わせれば、容易に不正を暴くことができます。
また、不正をしたりすると「あいつはせこいヤツ」と噂が立つと、社内の評判も悪くなり当人もいい気分がしません。
タクシーチケットでお支払いのお客様は、金額等を記入するのが面倒で、チケットをそのまま手渡す方も多いのが実状です。
結婚式でタクシーチケットでのお支払い方法
タクシーが会場へ配車されて、乗車後目的地へ着いたら(乗車後すぐでも構いません)、主催者側から受け取ったチケットをそのまま乗務員に渡すだけ。
これだけで構いません。あとは乗務員が未収処理をして終了となります。
主催者側が手配しているタクシーチケットは、有効期限がその日限りで、行き帰りの最寄り駅まで、または二次会の会場への移動の際も同様にその距離からタクシー代がいくらかかるかも計算したうえで、上限額が¥5,000や¥10,000までなど、上限額を定めたものがほとんどです。
そのタクシーチケットをその場で使わずに、後日私用で使うとどうなるか?
よって、その招待客が仮に、そのチケットを「後日私用で限度額いっぱいまで使ってやろう」などということはできないようにしています。(そんなことをしても後で絶対にバレます)
やはり、主催者側の配慮でタクシーで快適に移動していただくために、手配していますから、遠慮なくお使いになるべきです。
式の当日にタクシーチケットを使用しなかった場合は、(例えば友人や親戚等のクルマに便乗して送迎してもらった等)廃棄しましょう。
そもそも、ゲストの不正利用防止のため、有効期限がその日限りと印字されていることが多いです。
タクシーチケットは1乗車につき1枚を使用!往復は2枚必要に
タクシーチケットは1乗車に1枚使用しますので、例えば自宅から式場までの往復でタクシーで移動するケースでは、2乗車になり2枚使用することになります。
まとめ:料金後払いシステム・結婚式の場合はその日に使い乗務員に手渡すのみでOK
最後にまとめると、
- タクシーチケットとは・・・発行元はタクシー会社とクレジットカード会社があり、料金を後払いにできる決済方法のこと。主に法人が事前購入されることが多いが、個人でも購入可能で、後日まとめて請求が来る仕組みになっている。
- 結婚式で、主催者側からゲストの送迎に、タクシーチケットが配布されることも多い。
- 使い方は、タクシーに乗車し目的地に到着後、乗務員に手渡すだけでOK。
- 当日しか使えないよう、タクシーチケットに「2021年6月10日限り有効」などと印字されていることも多く、その日に使用するのがマナー。
- 1乗車に1枚使用する。自宅から式場までの往復であれば、2乗車になり2枚使用することになる。
といったところでしょうか。
また、乗務員の立場からみても、結婚式がらみの送迎はいい仕事で大歓迎なので、ぜひご利用していただきたいと思います。
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