タクシードライバーの求人募集に最近よくある「入社祝い金」。人手不足が深刻なタクシー業界において、人材を集める特典として、就職支度金のような形で支給しています。
採用されて入社後に「祝い金」と称して支給されるのですが、2つの出どころがあり、ひとつは「タクシー会社」から、もうひとつは「求人サイト」があります。
そこで今回は、タクシー求人によくある『入社祝い金』について解説します。
この記事に書いてあること
✅タクシードライバーに転職して採用された後に、「タクシー会社」や「求人サイト」から支給される『入社祝い金』について、解説しています。
タクシーの求人でよくある「入社祝い金」とは?
「入社祝い金」とは、タクシー会社に限らず、期間工などの派遣会社や他の職種にもよくあり、その会社に採用後、一定の条件をクリアしたうえでいくらかまとまった金額のお金が支給される特別手当です。
金額は会社により様々ですが、3~20万円くらいが多いようです。
タクシー会社の入社祝い金
タクシー会社にもよりますが、「求人サイト」関係なく会社独自で採用された応募者に、支払っているケースもあります。
求人募集の条件に「入社祝い金:○○万円支給!」という条項を付けて、お金で釣るような形にしている会社も実際にあります。
特に地方では、求人をかけても収入・待遇面から応募が集まりにくい状況にあり、タクシー会社は年中求人募集をかけているところも少なくありません。
ただ、タクシー会社独自で『入社祝い金』を支給している場合は、例えば、『入社祝い金』を採用後に受取ると、定年退職する際の退職金はその分差し引かれるとか、または退職金の支給はゼロとか、条件が付くケースもあります。
よって、タクシー会社を選ぶ際や面接時に「入社祝い金が支給されるのであれば、どのタイミングでいくらもらえて、退職金に影響が出るのか?」などの確認が必要です。
求人サイトの入社祝い金
「求人サイト」の入社祝い金のしくみについて説明します。
「求人サイト」とは、ネット上で各職種の転職や求人情報を提供するサイトのことで、求人広告の掲載をすることで広告費を得て運営されています。
スマホで求人情報を無料で手軽に得ることができるため、近年急速に普及しており、「マイナビ」「インディード」などテレビCMでもよく目にすると思います。
まず、人出不足のタクシー会社が、ネット上の「求人サイト」に出稿して求人をかけます。その求人サイト経由で応募者がタクシー会社と面接し採用されると、会社はその応募者の年収の数%を「求人サイト」に成功報酬として支払います。
そのタクシー会社から「求人サイト」へ支払われた成功報酬の一部を、『入社祝い金』として応募者に支払っています。
よって、大元の財源はそのタクシー会社から出ていることになります。
「タクシー会社」「求人サイト」「応募者」それぞれのメリット
「求人サイト」の入社祝い金は、タクシー会社・求人サイト・応募者それぞれにメリットがあります。
タクシー会社のメリット:コスパが低い・リスクが少ない・若年層が集まりやすい
- 無料(または有料)で「求人サイト」を通じて求人をかけて応募者を集めるため、コスパが低い。
- 採用者分のみ、「求人サイト」へ成果報酬として支払うため、リスクが少ない。
- ネット経由なので、比較的年配者より若い年代の応募者が集まりやすい。
求人サイトのメリット:成功報酬が得られる・実績に比例して応募者も集まる
- 応募者が採用されると、タクシー会社から成功報酬を支払ってもらえる。
- 実績が積み上がると、さらに広告費にも費やすことができ、名が知れると応募者も集まりやすくなる。
応募者のメリット:まとまった収入が得られる
- 就職前後の支度金のような形で、まとまった収入が得られる。
このように、3者にメリットが生まれることで、「求人サイト」のビジネスが成り立っています。
「タクシー会社」や「求人サイト」の入社祝い金はいつもらえるのか?
「タクシー会社」「求人サイト」それぞれ入社祝い金の支給に関しては規定があります。
会社により異なりますが、基本的に一定の期間働いた後に支給されます。
「タクシー会社」の入社祝い金の支給における一例
入社祝い金の支給における規定は様々だと思いますが、ここでは私の勤務する会社を一例として紹介します。
事例1:二種免許養成から入社した乗務員Aさんの場合
Aさんは面接をして採用されて入社が決まり、二種免許を所持していなかったため、会社指定の自動車教習所に通うことになりました。
二種免許取得後に4万円が支給されて、その後1か月間の乗務後に4万円が支給されて、合計8万円の入社祝い金を受け取ったそうです。
⇒タクシー会社へ採用されて二種免許を取得する詳しい解説はこちらをクリック!
事例2:他所の会社でタクシーに乗務していた乗務員Bさんの場合
Aさんとほぼ同時期に入社したBさんは、地方ではなく都市部でタクシーに乗務していたのですが、この方は1か月間の乗務後に3万円支給されたそうです。
このように、タクシー会社で異なるのはもちろんですが、二種免許の所持の有無により金額が変わることもあります。
私が入社したときは、『入社祝い金』制度はありませんでしたが、現在は期間限定とか、営業所により支給されることもあるそうです。
入社祝い金の支給における規定や条件
他にも会社により様々な規定があります。一例を挙げると・・・、
短期勤務で辞めているともらえない
短期勤務を繰り返して、何度も入社祝い金をもらうようなことができないように、過去に短期勤務で辞めていたりするともらえないなどの条件もあります。
一度に全額支給されない
一度に全額が支給されるのではなく、例えば、入社1カ月後に3万円支給→2か月後に3万円支給→3か月後に4万円支給して、合計10万円とか何回かに分けて支給されるケースもあります。
出勤率や売上が低いと受け取れない
例えば、出勤率が90%とか95%以下だと受け取れないとか、1カ月間の売上が○○万円以下だと受け取れないなどの規定があることもあります。
退職金の支給に影響が出るケースもある
入社祝い金を「退職金の前払い」として支給されるケースもあり、定年まで勤め上げて退職金を受け取る際に、その入社祝い金で受け取った額を差し引かれたりするケースもあります。
支給日に在籍している
一般企業の賞与の支給と同様に、入社祝い金の支給においても、支給日に在籍していなければ、受取ることはできません。
「タクシー会社」のもらえるタイミング
会社により異なりますが、『入社祝い金』という名目上、入社1カ月後の最初の給料と一緒に支給されることが多いようです。
「求人サイト」のもらえるタイミング
「求人サイト」により異なりますが、採用後60日以内に申請するなどの手続きが必要です。
入社祝い金の課税について
入社祝い金がもらえる場合、課税対象になるのでしょうか?
「タクシー会社」「求人サイト」それぞれ支給されたときの課税についてまとめます。
タクシー会社の課税について
一般企業の給与や賞与と同様に、課税対象になります。
給与明細を確認しましょう。
求人サイトの課税について
「求人サイト」から支給される場合、金額によっては確定申告が必要になってくるかもしれません。
「タクシー専門の求人サイト」など転職相談が可能なところに、直接問い合わせることをおすすめします。
「タクシー求人サイト」は転職相談が可能
「タクシー専門の求人サイト」には、無料でタクシーの乗務経験のあるカウンセラーが、転職するにあたって相談に乗ってくれるところもあります。
乗務経験のあるカウンセラーからアドバイスしてもらえるので、異業種から転職する際に不明な点は、細部にわたり相談が可能です。
タクシー会社の特色や応募者の希望などを考慮して、適切な会社を提案してくれます。
「タクシー求人サイト」を通じて応募し、採用されると『入社祝い金』が受け取れる流れになります。
(※「求人サイト」の全てが『入社祝い金』が支給されるわけではありません)
また、就職後の相談やサポートもしてくれるところもあります。
私はタクシー乗務員を志したときに、異業種からの転職でしたので業界のことがよくわからず、面接を受ける前にその会社の説明会を聞きに行きました。
タクシー業界は、ある意味特殊な業種でもあり、面接を受ける前に事前に知ることが大切で、無料でカウンセリングやサポートを受けられる「タクシー専門の求人サイト」を、有効活用していただくとよいと思います。
おすすめのタクシー専門求人サイト
ネット上には、タクシーに特化した専門の求人サイトがいくつかあります。ここでは「タクシー専門の求人サイト」をご紹介します。
入社祝い金が出るタクシー専門の求人サイト
- 都市部~地方まで(東京都・千葉県・神奈川県・埼玉県・宮城県・茨城県・愛知県・大阪府・京都府・兵庫県・滋賀県・岡山県・広島県・福岡県・北海道)の優良なタクシー会社のみを取扱っています。
- 地方の方には上京して面接を受けるための交通費も支給おり、入社後もサポートしています。
- もちろん、『入社祝い金』も支給しています。
※業界で最大の入社祝い金を支給しているのが好評な「タクシー専門求人サイト」です。
<広告>
まとめ
入社祝い金とは?
- 採用後すぐに支給される特別手当。
- 『入社祝い金』は「タクシー会社」が独自で支給するケースと、「求人サイト」を通じてタクシー会社へ応募し採用されると、「求人サイト」から支給されるケースがある。
『入社祝い金』はいつもらえるのか?
- 「タクシー会社」の『入社祝い金』は、入社1~2カ月後の給料で支給される。
- 「求人サイト」の『入社祝い金』は、採用後1~2カ月以内にWEB上で申請する。
『入社祝い金』をもらえる条件や「求人サイト」のサポートは?
- 短期勤務で、『入社祝い金』を繰り返しもらうことのないように、条件が付けられている。
- 「タクシー専門の求人サイト」は、乗務経験のあるカウンセラーが相談やサポートを、無料でしてくれる。
といったところでしょうか。
『入社祝い金』を支給してもらえるのであれば、それに越したことはないですが、異業種から転職する場合は、事前に情報収集してから面接に臨まれるのが最善の策です。
会社説明会や「タクシー専門の求人サイト」を活用して、タクシードライバーを志していただきたいと思います。
<広告>
コメント