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認知症で徘徊時はタクシー会社に連絡する探し方も!その理由や特徴についても紹介

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タクシー業界の仕事

タクシーに長年乗務していると、稀に認知症の初期症状があると思われる方から呼ばれたり、駅から乗り込みで乗車されようとする方がみえます。

会話をすると、場数を踏むことで大体わかってくるのですが、明らかにおかしいときや気付かずに乗車させた場合は、警察に連れていくこともあり捜索願が出ていたりすることもあります。

そこで今回は、認知症の初期症状を患う方を家族に持ち、徘徊して行方不明になったときに、警察だけでなく、地元のタクシー会社に連絡を入れて、情報提供し協力してもらうのも手段の一つであるとして、現役ドライバーが紹介します。




認知症で徘徊時はタクシー会社に連絡する探し方

認知症の初期症状で、その疑いがあると思われるお年寄りの家族で、家を出て徘徊して行方不明になった場合、最寄りの警察に捜索願を出すだけでなく、地元のいくつかのタクシー会社に連絡して協力を仰ぐのも一つです。

管理人は地方で約10年程タクシードライバーをしており、都市部のドライバーさんと比べると頻度は少ないと思いますが、それでも1~2年に一度は、軽度の認知症と思われる方に呼ばれたり、駅で乗り込んでくる方と遭遇するのも事実です。

ドライバーはお年寄りの認知症の方を乗せると、お金を持っていなかったりすることも多く、振り回されて結局警察へ連れて行かざるを得ない状況になり、警察や所属会社に事情を説明して時間を無駄にしてしまうと、その日の売上も減りますし面倒なことになるため、とても嫌います。

もちろんタクシー会社が探してくれるわけではありませんし、そのようなサービスなどありませんが、ご家族の方から連絡を受けると、タクシー会社も客商売ですからムゲにはせず、協力してくれると思います。

では、具体的にどのようにタクシー会社は対応するのか紹介します。

 

各車両にメッセージを入れてもらう

地元のタクシー会社に電話を入れて、年齢や髪型、服装、靴、持っているカバンなどの特徴を言っていただくと、会社としてはとりあえず速報として、現在稼働中の各車両にメッセージとして流すことができます。

但し、各タクシー会社の配車システムによるので一概には言えませんが、1乗務が終了すると、メッセージは消えてしまうので、その日だけを目安にします。

現在のおよそ中規模以上のタクシー会社は、ナビと連動して数十文字程度のメッセージがモニターに送信できるようになっており、ドライバーからの情報共有で「今事故渋滞がどの場所で発生している」「電車が止まって○○駅でお客さんが並んで待っている」など、リアルタイムでメッセージが送信可能になっています。

このメッセージ機能を利用して、ドライバーに「気に留めてもらう」という方法です。

また、小規模のタクシー会社であっても、無線は搭載しているので、事務所から無線で呼びかけてもらうことも可能です。

 

本人の写真・服装等の詳細データを事務所に掲示してもらう

写真(コピー)や特徴を記した用紙をタクシー会社に持参する、またはFAXやメールで送り事務所に掲示してもらうのも有効です。

ドライバーは出社・帰社時には、必ず事務所に立ち寄りますから、そこに本人の写真を含む詳細データを掲示してもらうことで、ドライバーに視角的に認知してもらうようにします。




認知症で徘徊しタクシーに乗る人の特徴

タクシーなんてこれまであまり乗っていないし、関係ないだろうと思われるかもしれませんが、行き先を言えばどこへでも行ってくれるタクシーは、バスのように行き先や降車場所、時刻を考えずとも乗れるので、利用する可能性は充分あります。

身内、病院や介護関係者、警察や公共交通機関以外で、赤の他人の認知症?の方と接する機会があるのもタクシードライバーですが、ここでは認知症の人がタクシーに乗ったときの特徴をまとめてみます。

  • 行き先を説明するのに、同じ言い回しの言い方しかできず、それを何度も繰り返す。
  • 抽象的な言い方で、ドライバーが理解できない。
  • 行き先の住所や、電話番号を聞いてもわからない。
  • 「前に乗った運転手はそれで行ってくれた」と言って怒り出す。
  • 行きたい病院名がわからなのに、保険証や診察券も持っていない。
  • 警察を呼ぶor連れていくと「なぜ自分の言う通りに行ってくれないのか」と怒り出す。
  • 顔色が悪く、表情や仕草、動きで感づくこともあるが、最近はマスクで分かりづらい。
  • 会話が噛み合わず、時折無反応でぼーっとすることもある。

【認知症と気付かずに乗車させた場合の特徴】

  • カバンや持ち物を、終始いじったり何かを探したりする。
  • 情緒不安定。
  • 行き先がわからずドライバーが困ると、どこにいるかもわからないのに、ここで降ろしてほしいなどと言う。

ざっと挙げてもこれ位の特徴があり、ドライバーを長くしていると、誰でも何度か経験するものです。

 

ドライバーは交番か警察署に連れて行く

メーターを入れずに最寄りの交番か警察署に連れていき、行き先がわからないのであれば「交番で聞きますか?」などと言って誘導し、保護してもらいあとは警察に任せます。

ただ、何度聴いても行き先やその住所が不明で、ドライバーが理解不可の場合はクルマを出せないので、そのうち怒り出しキレて「もういい!ドア開けて!」などと言い出したり、怒らずとも降りていき何処かへ行ってしまうケースもあります。

本人がタクシーに乗るというアクションを起こし、ドライバーが警察に通報すれば保護してもらうチャンスがあったにも関わらず、本人の意思で何処かへ行ってしまうので行方不明になってしまいます。

このような場合、タクシー会社に家族から情報が寄せられていると、ドライバーは「この人かもしれない」と思い、警察に保護してもらうように動くこともできます。

同業者のSNSの投稿ですが、結局このようになります…。

 

まとめ:タクシー会社に協力を求めるのも手段の一つ

最後にまとめると、

  • 認知症で徘徊した方が家族にいる場合、警察だけでなく、タクシー会社にも連絡して協力を仰ぐのも一つの手段。

 

  • 失踪時の服装説明を記した用紙や写真を直接持参したり、FAXやメールで情報提供すると尚良い。

 

  • タクシードライバーは、認知症の方とは無縁の世間一般の方々より、接する機会も多少あり、感づくことも多い。

といったところでしょうか。

タクシードライバーをしていて厄介なのが、酔っぱらいや嘔吐する人、クレーマー、失禁するお年寄りなどですが、認知症の初期症状の方も、5本の指に入る困った人で、頻繁に遭遇することはありませんが、ドライバーを長くやっていれば必ず引くお客であり、管理人も数人接した経験があります。

実際に2回程、こんな服装をした人が失踪したと、一般家庭のご家族から連絡があったことも記憶にあります。

タクシー会社に協力してもらうのも、一考の余地はあると思いますがいかがでしょうか?

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