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タクシーのシートベルトは後部座席も着用義務あり!乗車中しないといけない理由を解説

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タクシー利用者

お客様が乗車されると(後席で)時々、「シートベルトしないといけませんか?」と尋ねられることがよくあります。

2008年6月より後部座席のシートベルトの着用が義務化されて、既に10年以上が経過しています。

にも関わらず、前席に乗車されると、ほとんどの方が自主的にシートベルトを締めるのですが、後席でシートベルトを自主的に締める方は少数派です。

JAFの調べでは、一般道においての着用率は4割以下とのデータも出ています。

なぜ、後席はシートベルトを締めないのでしょうか?

そこで今回は、後部座席のシートベルトについてまとめてみます。

この記事に書いてあること

✅タクシーに限らず後部座席に乗車したら、シートベルトを着用しなければならないことについて、タクシードライバーの視点で解説しています。




道路交通法での後席シートベルトは義務?

道路交通法では、2008年6月にすべての座席でシートベルト着用が義務化されました。

高速道路(高速自動車国道又は自動車専用道路)で後席でシートベルトをしていない場合は、行政処分として運転者に基礎点数1点が付されます。

一般道でも後席でシートベルトをしていないと違反になるのですが、罰則・罰金はありません。

また、シートベルト着用義務が免除される事例として、幼児・怪我人・病人・妊婦などの健康状態や身体的特徴により免除される場合もあります。

 

タクシーの乗客が後席でシートベルトをしない理由

タクシーにお客様が乗車された際に、後席でシートベルトをしない理由はなぜでしょうか?

  • 道交法でも後席シートベルトの着用は義務化されて10年以上経過していますが、いまだに一般道ではしなくてもいいと思われている方が少なくない。
  • 前席と違い、後席は前にシートがあるので急停止したときなど、体が投げ出されないと考えている。
  • タクシーは免除されていると思われている。
  • 単純に締めるのが面倒。

この4つの理由に集約されていると思います。

 

タクシーのシートベルトを促す自動アナウンス

地方のタクシーではあまり見かけませんが、都市部のタクシーだとお客さんが乗車されたときに自動音声を流すタクシーもあります。

以下自動音声の内容です。

「道路交通法の改正により、全ての座席でのシートベルト着用が義務付けられました。お客様の安全と法令を守るため、シートベルト着用にご協力お願い致します」

私は地方のタクシードライバーですので、そのようなタクシーに乗車したことがないのですが、裏を返せば、それだけ後席でのシートベルト着用率が低いということでもあります。



「シートベルトをしないといけませんか?」と尋ねられたら乗務員の対応は?

よく訊かれるのですが「はい」か「いいえ」しかありません。

それぞれの返答の仕方で、乗務員の対応や人物像を解き明かします。

 

「はい」と答える乗務員

プロ意識が高く常識的で良心的なドライバーです。

私もそうですが、ドライバーが「別にしなくていい」などと言うわけがありません。

それは建前として「お客様の安全を第一に考えている優良ドライバーだから!」ですが、本音は・・・、

事故(車内事故を含む)が起きた時に、シートベルトをしていたら怪我が防げたようなケースがあった場合、ドライバーが「しなくていい」と言ったからだと客に言われると、ドライバーが不利になって責任を負わなければならなくなる可能性が出てきます。

ですから、自分に火の粉が降りかからないようにするのが、ごく自然な言動です。

 

「いいえ。別にしなくていいです」と答える乗務員

  • それで済んでしまい、その後それについて会話をしなくてもよくなるから。
  • 「お客さんにとってシートベルトを締める行為は面倒だから、別に締めなくてもいいですよ」という意味で、言っているドライバーもいます。

しかしこの言動は、万が一の際にドライバー自身の首を絞める結果につながり、お客様にとっていいことではありません。

 

タクシーの後席でシートベルトをしないといけない理由

冒頭の本題、後席でもシートベルトしないといけない理由をまとめます。

 

自身の安全のため

国が法的に後部座席であってもシートベルトの着用を義務化するということは、それだけ急停止したときなどで危険であるということです。

衝突時に、車外へ放り出されたり前席の同乗者へ危害を加える可能性もありえます。

JAFがYouTubeで提供している動画で、後席乗車でシートベルトをせずに、時速55kmで壁に衝突したときのダミー人形の動きをとらえている映像をご覧ください。


まずは、タクシーであれ身内が運転するクルマであれ、後席に乗車するときはシートベルトを締める癖をつけましょう。

 

自動ブレーキ装着車はより危険度が増すことも

昨今、タクシー車両での新車導入は、トヨタ自動車が販売しているトヨタジャパンタクシーが、都市部を中心に普及が進んでいます。

他にも市販されているミニバン系やセダン系の車両も含めて、最新の自動ブレーキが装着されていることも多いのですが、自動ブレーキONのケースでは、運転手のブレーキ操作が遅れたり、不測の事態が起きたときに、急激にブレーキが自動的にかかります。

その折、シートベルトをしていないと、車外で接触事故が起きることはなくとも、車内事故が起きる可能性が極めて高くなります。

例えば、運転手がブレーキを踏むのが少し遅れたりしたときは、乗客にショックがかからないよう、なるべく急ブレーキにならないように、車間距離を考慮してギリギリまで詰めるなどして調整できるのですが、自動ブレーキは距離的に多少余裕があっても、容赦なく急ブレーキが勝手にかかります。

(センサー感度は3段階で調節可能)

トヨタジャパンタクシーの場合は、後席のシートベルト装着状況が、振り向いて後ろを見ずとも運転席から確認できるので、運転手は装着を促すこともあります。

 

賠償金が減額されることもある。

(タクシーに限らず)運転手がシートベルトを着用するように促しても、しなかった場合に事故が起きて怪我をしたケースで、被害者にも損害を拡大させた過失を問われて、損害賠償額が減額される(過失相殺)傾向にある裁判事例があります。

よって、万が一事故が起きたときに、客としてのモラルも問われます。

 

まとめ:すべての席でシートベルトは着用すべき!

最後にまとめると、

『タクシーに限らず、身内や友人・知人などが運転するクルマに同乗するときは、すべての席でシートベルトを着用することが大切!』

これに尽きます。

上記のJAFの動画を観ていただくと、事故の衝撃の凄まじさがわかると思います。

タクシーに乗車されるお客様に、一番伝えたいことです。

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