家を新築するとき、ハウスメーカーや工務店・地元の大工さんに施工依頼することになりますが、カーポートを設置されることも多いかと思います。
施工業者がその土地に基づいて図面を書くのですが、基本的にはその土地を広く使うために、カーポートは土地の境界ギリギリに設置するように、図面を書きます。
ところが、施工業者に全てを任せてカーポートを設置すると、場合によっては、隣近所とトラブルを招くことにもなりかねません。
そこで今回は、カーポート設置におけるトラブルを未然に回避する注意点について、自身の経験や友人・知人、施工関係者に見聞した結果を踏まえて解説します。
カーポートを隣家の境界ギリギリに設置するとトラブルになる理由
カーポートを隣の境界ギリギリに設置すると、台風時などの風雨が強いときは、大量の雨水が跳ね返り隣の敷地へ流れ込むこともあります。
雨どいを付ければ、雨どいに流れ込むので、緩和されるのですが、カーポートの形状にもよりますが、昨今は、台風はもちろん、ゲリラ豪雨や帯状前線が長期間停滞し、一定の地域で長時間雨が降り続くなど、想定外の大雨が降ることもあります。
よって、大雨が降った際に、カーポートからの雨水が、隣の家の敷地内に入ることで、苦情が来ることが問題になってきます。
管理人の失敗談
管理人は、新規に購入した土地に某ハウスメーカーに新築の家を建てることを依頼して、カーポートを隣の家の境界ギリギリに設置しました。
アーチ型形状のカーポートですが、雨どいを取り付けていなかったため、大雨の際に隣の家に流れ込み、苦情を言われることになったのです。
そういったところまで、気が回らなかったのが正直なところで、部品を購入して、DIYで雨どいを自分で取り付け、隣家への雨水の流入を軽減しました。
その隣の家は、家庭菜園をしてみえるので、我が家のカーポートからの雨水流入を快く思っていませんでした。
ですが素早く対応したこともあって、関係はこじれず、その隣人もいい人で、今でも時々家庭菜園で栽培された野菜をいただく程、良好な関係を築いています。
このような経験から、カーポートに雨どいを予め取り付けておくのもさることながら、施工者から設計書ができた段階で、現場へ行き設置をイメージしたり、隣家の方と話しておけばよかったなーと、あとから気が付きました。
実際、境界線より数cm程内側に設置すればよかったとも思っていますが、家を建てる前はそんなことが問題になるとは想像もしていませんでした。
カーポート設置を失敗しない注意点
新築の場合、施工業者に依頼していた設計書ができた段階で、実際に現場に行き、カーポートを設置したい位置で、隣の家がどうなっているかをチェックし、その場でイメージしてみることをおすすめします。
数限りない様々なケースがあるので、一概には言えませんが、境界ギリギリに設置すると、隣の家の土地に雨水が流れた際に、何かしら影響が出そうな場合は、境界から数cm程離して設置することも考慮した方がいいかもしれません。
カーポートを境界ギリギリに設置しない方がいいケース
例えば、隣家が家庭菜園や盆栽をしている、庭の植木を丁寧に手入れされている場合などでは、大雨時のカーポートからの雨水の流入により、大切にしている趣味を踏みにじられたと、苦情が来ることも予想されます。
カーポートを境界ギリギリに設置してもいいケース
例えば、新規で土地を開発・造成した住宅団地で土地をいち早く購入し、家を建てる際、まだ隣の家が建っていないなど、明らかに影響がないと思われるケースでは、雨どいを取付けた上で、境界ギリギリに設置してもいいかもしれません。
隣の境界が、家ではなく道路の場合でも、いいのではないでしょうか。
カーポートの屋根形状も考慮
土地の面積や形状・設置工事費等にもよりますが、「片屋根形状で屋根が一片に傾いている形状のカーポート」は、雨どいが取り付けてあっても、大雨の際には、勢いよく傾斜に沿って流れるため、雨どいが少しでも詰まっていたりすると、溢れ出ることも考えられます。
カーポートの形状は、予算はもちろん、家との景観のバランスや設置可能な土地の面積、個人の好み、形状(片屋根orアーチ型)等、様々な要因で変わってきます。
施工業者や周囲の人と、よく相談をされるのがよいかと思います。
例えばですが、カーポート設置を検討されている方で、どこの業者に頼めばいいかわからない!という方は、外構工事やエクステリア工事において全国各地に対応している【ロイヤルガーデン】があります。
電話相談・見積もり・出張料金も無料で、各地域の加盟店・スタッフが迅速に対応、カーポートの設置にも対応しています。
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全国各地に加盟店・協力店を持っているので、適切な外構工事業者を紹介してもらえます。
他社との比較をするだけでも、このような業者に依頼するのもおすすめです。
まとめ:カーポートは雨水が隣家の敷地へ流入する恐れあり!
最後にまとめると、
- カーポートは隣の境界ギリギリに設置すると、隣近所とトラブルになることもある。
- その原因は、大雨が降るとカーポートの屋根から、雨水が隣家の敷地に流れ込むため。
- 対策は、施工業者からの設計書をチェックし、現地で確認する。場合によっては、隣の家の人と話をしたり、境界ギリギリではなく、数cm内側に設置することも検討する。
- 施工業者は、カーポート設置後の隣人トラブルまで面倒はみてくれない。
- カーポートの形状(アーチ型・片屋根型)や雨どいの有無、設置する位置等も吟味し、大雨時でも隣の敷地に雨水が流入しにくくなるように考慮する。
- 新築で家を建てる際は、予算や間取りなど決定事項が多々あって、カーポートのことまで気が回りにくいのが、経験者として言えること。
といったところでしょうか。
管理人の場合は、その隣近所のご家族の方がいい人であったため、問題は起こりませんでしたが、せっかくの新居でご近所トラブルは避けたいものです。
従来から住んでいる家に、あとからカーポートを設置したり、老朽化により一旦壊して新規で設置する場合は、じっくりとイメージもできますし、隣の家とも折り合いがつけやすいかもしれません。
ただ、これまで別のところに住んでいて新築するとなると、そこまで気が回らず、施工業者が出してきた図面だから「正しく間違いない」と判断して、境界ギリギリの位置に設置することにGOサインを出すと…。
設置後に隣の家から苦情を言われても、どうすることもできません。
自身が所有する土地の範囲内であれば、何を建てようと構わないのですが、他人に迷惑をかけないようにしたいものです。
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